スルメイカの沖釣り

イカ船の選定
 

スルメイカの沖釣りはイカ船の選定から始まります。
仙台のスルメイカ釣りは夜釣りのため、集魚ライトを設備している釣り船を選ぶ必要があります。
塩釜港付近のイカ船は、丸洋丸、えびす屋丸、東北丸、天王丸、やまさ丸、鈴政丸等です。イカ船は氷付きですが、中には丸洋丸のように箱詰めまでやってくれる船もあります。
スルメイカ釣りは意外と人気が高く、金曜日、土曜日はかなり前からの予約が必要です。



イカ船(集魚ライトが付いています)

 

竿としかけ
 

スルメイカの沖釣りには手釣りとイカ竿を使った竿釣りがありますが、イカ竿を使う釣り人が大半です。

竿は1.9m-2.7m、80-120号の胴調子のイカ竿、またはジギングロッド、しかけはスルメイカ用のイカ角が6本-10本連結されたイカサビキを使います。シカケはハリスの結び目にビーズが着いていると回転してイカが乗りにくくなるため、直結のものを選びます。
上部の回転ビーズも使用しない方が良いです。

おもりは船と潮の速さにより異なりますが、60-120号のおもりを使います。また、スルメイカは走光性と言って光に集まる習性があるため、水中ライトは必需品です。

水中ライトには点灯式と点滅式があり、色もいろいろですが、最近は高輝度LEDを使用した水中ライトが人気があります。

リールは手動でもかまいませんが、棚が深い時は電動リールを使うと楽に釣りが出来ます。

船で用意してくれる発砲スチロールの箱は底に穴が開いているので大き目のゴミ袋を持参すると帰りの車が濡れません。



スルメイカサビキ



水中ライトとおもり(100号、80号)

 

釣法
 

スルメイカの沖釣りでは餌は使わず、イカ角だけでイカを乗せます。船頭さんから棚の指示があるので、それから10m位下までシカケを落とします。そこから、リールを巻き上げながらしゃくりを入れます。イカが乗るとズシリと重くなります。この後、何杯追い乗りをさせられるかが、釣果の分かれ目になります。
群れが濃い時は、しかけを落とす途中で乗ってきますが、薄い時はさまざまなシャクリや誘いが必要です。

 

釣果アップ作戦
 

・同じ船でも良く釣れる場所があります。スルメイカは走光性と言って光に集まる習性がありますが、明るい場所は苦手です。
船では明るすぎる場所よりも、若干暗がりの方が良く釣れます。もし、その場所に入れるなら舳先や船の後ろで暗がりになっている場所がベターです。

・取り込みの時ばらさないことが大事ですが、複数かかった時は上の角から順番に外します。この時、角を手で持つと角に角度がついてイカが外れる場合があります。糸を持ってイカを船内に上げてから角を外すと取り込み時のバラシが無くなります。

・釣果アップ作戦、最大の秘訣は釣る時間を多くすることです。シカケがお祭りして解いてばかりいては満足な釣りが出来ません。
お祭りしたら、すぐに別のシカケに取り替えた方が早く釣りに戻れます。また、自分でお祭りしないように、自分の技術にあわせて角の本数を決めます。私は6本角を使用しています。

・隣の人とお祭りした場合は、おもりを船の上にあげてしまうと、解きにくくなります。おもりは水中に下げたまま、解くと意外と簡単に解けます。

・イカ角からイカを外すには、イカ角の針を上に向けるとすぐにイカが外れます。イカの足がガッチリとかかった時は、胴体を持って外します。足を持って外そうとすると鋭い口で手を噛まれることがあります。痛いですよ。

 

スルメイカの生態
 

スルメイカは日本近海に広く分布し、世界のイカ漁獲量の約80パーセントを占めています。スルメイカの故郷は日本海南部〜東シナ海で、おもに秋から冬にかけて生れます。その後、エサを食べ成長しながら日本海を対馬暖流に乗って北上(一部は黒潮にのって太平洋を北上)し、また産卵のために南下していきます。これをスルメイカの「回遊」と呼び、約1年かけておこなわれます。
仙台湾のスルメイカ釣りは、7-9月に南下する時に行われます。


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